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「いじりといじめの違いって何?」いじめ被害者による予防授業 小学4年生の答えは?【news23】|TBS NEWS DIG

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子どもたちをとりまく深刻な問題の1つ、「いじめ」。昨年度の「いじめ認知」件数は68万件。被害者が心身に深刻な傷を負う「重大事態」も毎日2.5件ずつ発覚するペースで増えて923件。どちらも過去最多を更新しています。いじめ被害を受けた男性が、「いじり」と「いじめ」の違いを考える予防授業を通して子どもたちに伝えたメッセージとは。

■いじめ被害を受けた男性が“いじめ対策に特化した”会社を起業

三重県四日市市の小学校を訪れたのは谷山大三郎さん(41)。小学生から中学生の頃まで深刻ないじめ被害を受けていました。

谷山大三郎さん
「5年生のときに、からかわれ始めた。猫背な部分もあったりとか、なかなか口下手な部分もあって、そこでいじめを受けるようになった。体がちっちゃかったので、『体、細い』とか。だんだんエスカレートしてくるんですよね、叩かれたりとか。本当に痛かったのは、例えば、ほうきの反対側で背中をがんってやられるとか、結構そういう身体的なものもありました。ずっとつらい思いをしていて、我慢してた時間が続いた」

谷山さんは大学を卒業後、一度は教師を目指しましたが、民間企業やNPOの職員を経て独立。いじめ対策に特化した会社を起業しました。

いじめ予防の漫画教材「チェンジャーズ」の開発。

この日は市の教育委員会に呼ばれ、小学4年生たちに授業をします。

谷山大三郎さん
「今日のテーマは『いじり』。友達をいじる。それをテーマに授業をしていきたいと思います」

「いじり」と「いじめ」は何が違うのか、子どもたちは小さなグループで何度も話し合いましたが、結局、結論は出ませんでした。

■いじり』と『いじめ』はどう違う

谷山大三郎さん
「『いじり』と『いじめ』はどう違う。これって難しいですよね。今日聞いても正解ないなと思うんです。じゃあ、『いじり』って本当にダメなのか?例えば、大阪の子どもたちに聞いたら『ぜんぜん悪くない』『いじるって普通の会話じゃん』。でも、(いじりが)発展したら『いじめ』になる。もしかしたら本人がイヤと思っているかも。そんな状況にぜひ気づいて、変えられるようになってくれたらなと思っています」

「傷つく人がいないよう、状況を変えられる人になってほしい」と訴えました。

授業が終わる前、谷山さんは一つのアプリを紹介しました。

谷山さんが専門家らと作ったいじめ通報アプリ「スタンドバイ」です。子どもたちはアプリを通して、匿名で教育委員会などに通報や相談ができます。

全国で30以上の自治体、およそ1000校に提供されています。

谷山大三郎さん
「今日はみんな正解がない中で一生懸命考えてくれたけど、今後もいろいろと迷うときや考えるときがあると思うけど、友達同士でいっぱい話し合って、先生とも話し合って、どうしたらいいか。どうしたらみんなが過ごしやすくなるかっていうのを、ぜひ考えてくれたらと思います」

■いじめをなくす 今こそ“予防を”

山本恵里伽キャスター:
「いじめ」は昔からずっと言われ続けていますが、どうしてなくならないのでしょうか?

「news23」編集長 川上敬二郎 記者:
1個言えるとしたら、今まであまりに事後的な対応に偏りすぎてたんじゃないかなと思っていて、もうちょっと予防的な発想でいろいろと取り組みが必要だというふうに思うんです。

どこから手をつけたらいいのかというと、問題が本当に複雑で重層的ですから、子どもを中心に考えていこうと思います。

例えば、子ども・家庭の問題でいえば、「スマホ依存」があって、スマホ依存の子どもたちは、実はイライラするとネットいじめしちゃうとか、そういうのもあるんです。

先生の問題でいえば、「ブラック勤務」というような話もあります。先生たちは、忙しすぎるといじめ対応なんてできません。

山本キャスター:
特に今、教員不足が叫ばれていて、「もう先生になりたくない」という人たちも多いじゃないですか。そうすると、先生たちの負担がどんどん増えて、逆にいじめ予防から遠ざかってしまっていますよね。

川上記者:
質の問題というのはありますね。だから、先生によっては気づかないふりをするというようなケースだってあるんです。

山本キャスター:
それは現実としてあって欲しくはないですけどね。

川上記者:
学校に広く視点を持てば、「予防授業」や「ブラック部活」など、どのようにしていけばいいか。

「ブラック部活」なんかは、「いらない子」というふうな意味で、それがいじめに繋がってしまうのもありますし、「予防授業」もどういうふうにすればいいのか。純潔主義みたいなのに訴えるだけの授業もあるんですよ。

山本キャスター:
でも今回取材された授業だと、生徒たちが本当に議論をしてましたよね。

川上記者:
こうやって早めに議論をすれば、いじめといじりの分かれ目を考えられるので、議論するような対話の授業、これも必要だと思いますね。

山本キャスター:
人によっては「これが嫌だって思うんだ」というようなことに気づくことが大切ですよね。

川上記者:
対話を通して、「人によって感触が違う」、それをわかって欲しいということです。

山本キャスター:
そして私達含め、社会全体がしっかりと関わって問題意識を持っていく必要がありますね。

■『いじめの予防』などについて「みんなの声」は

NEWS DIGアプリでは『いじめの予防』などについて「みんなの声」を募集しました。

Q.いじめ予防 何が重要?
「適…(newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20240330-614…


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