
数学動画 累乗
#数学 #数学の授業 #累乗 #親指姫 #正負の数 #乗法
※動画の中で、紹介している「0乗」の動画はこちらです。
• 数学動画 0乗とは
以下、動画内の文章です。
今回は、掛け算、乗法の話から、累乗の話になります。
累乗とは、この、小さい数字が右上に、ちょこんと乗っかった式のことです。
これは、2の3乗と呼びます。
意味は、2を3回かける、という、立派な掛け算。
つまり、2かける2かける2、という意味で、計算すれば、8になります。
慣れないと、つい、2かける3で、6だと思ってしまいますので、気をつけましょう。
気をつけるために、インパクトのある話をします。
1と2と3を1つずつ使い、なるべく大きな数をつくれ、という問題です。
はい、私は即座に思いました。そんなの、321に決まってるだろうと。
ですが、答えは違いました。
はい、3の21乗。
これが、どのくらいすごいのか、ちょっと書きます。
3かける3かける3かける3、と、3を21回かけます。
4回かけると81,10回かけると五万ごえ、15回で100万ごえ、17回で1億突破。
21回かけると、10460353203。はい、ざっくりいうと100億ちょっとです。
この凄まじさを、ぜひ忘れないでください。
3かける21では、ぜったいに真似できない、すごい計算なのです。
ちなみに、2の31乗は、21億くらいなので、さすがにちょっと及びません。
それでも、すごい数です。
では、もう一つ、ライバルを登場させます。
はい、1の32乗です。
1を、なんと、32回もかけます。これならどうでしょう。
いや。
なにしろ、かけるのは、1です。
何回かけても、1は、1。
1の32乗は、見事に、1です。
これも、インパクトが充分。ぜひ覚えておきましょう。
ところで、この、ちょこんとのった、小さい数。
これを、しすう、といいます。
わたしは、おやゆびひめ、にたとえて呼んでいます。
2乗、3乗、のことを、まとめて累乗と呼ぶので、
この親指姫のことを、累乗の指数、と正式に呼ぶことになります。
さて、この単元では、もともと、マイナスの世界へようこそ、がメインテーマでした。
ですから、この累乗の話にも、容赦なく、マイナスが入ってきます。
-3の2乗
これは、-3かける3で、-9になります。
(-3)の2乗
これは、-3かける-3で、9になります。
いったい、なぜでしょう。
ここで、あくまで私の説明ですが、紹介します。
この小さくかいてある数は、指数。おやゆびひめ、と先ほど呼んでいました。
では、最初の式です。
親指姫は、叫んでいました。
2回かけて、2回かけて、2回かけてー。
しかし、その声は小さく、遠くまで届きませんでした。
しかし。
唯一、その声が届いたものが、いました。
それは、すぐ目の前にいた、3という数です。
3は、小さな声をきいて、自分だけでも2回かけなければ、と思いました。
そして、このような式になったのです。
はい、マイナスまでは、この声は、とどかなかった、ということです。
では、二つめの式です。
2回かけて、2回かけて、2回かけてー。
しかし、その声は小さく、遠くまで届きませんでした。
しかし。
唯一、その声が届いたものが、いました。
それは、すぐ目の前にいた、かっこの右半分です。
かっこ右は、確かに、その小さな声をききました。
そこで、かっこ右は、声をかけました。
「おい、あにき」
「なんだ、弟」
はい、あにきである、かっこ左です。
「なんかさ、俺らのこと、2回かけて2回かけてって、言われてる気がするんだ」
「そうか、よしきた」
そこで、かっこは立ち上がり、自分たちを2回かけなければ、と動いたのです。
ところで。
問題なのは、マイナス3です。
このやりとりは、マイナス3は、知るよしもありません。
なにしろ、かっこに守られて、のんびり寝ていましたから。
しかし、かっこごと、いつのまにか、2回かけることになりました。
なぜなら、このかっこは、
-3をまもるために、付けられていたから。
結果、かっこ、マイナス3、をまるごと、2回かけたのでした。
だいぶ苦しい説明でしたが、いかがだったでしょうか。
なお、ここでは、定番とも言える、嫌な問題があります。
累乗と、マイナスの、見事なコラボレーション問題。
ごらんください。
-0.4の2乗
こんなの余裕だよ、という皆さんも多いかと思いますが、
この問題、油断していると簡単にまちがってしまいます。
それでは、相手をしてみましょう。
まだ正解を知りたくないかたは、一度ここで動画をとめて、考えてみてください。
それでは、よろしいでしょうか。
まず、2回かけるのは、0.4だけ、です。
マイナスは、2回かけません。
つまり、答えは、マイナスの数になります。
次です。
0.4を2回かける、で、計算ミスが多発します。
たとえば、0.4かける2だと思って、0.8になってしまう間違い。
次に、1.6になってしまう間違い。冷静に、筆算してみたらミスが減ります。
はい、この計算は、0.16になります。そして、マイナスの答えです。
正解は、マイナス0.16です。
最近の私の調べでは、正答率は50%ほどでした。
いわゆる、2人に1人が間違う、累乗の計算、ということになりそうです。
ぜひ、周りの友達や、お子さんに、この問題を試してみてください。
なお、累乗の話は、ほかにもあります。
0乗や、マイナス1乗、いろいろと面白い話があるのですが、
それは、別の動画にまとめていますので、参考になれば幸いです。
今回の動画は、ここまでです。
ご視聴いただき、ありがとうございました。
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